1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:32:37.42 ID:hBL4CxGF0

幼い頃に父が亡くなり、母は再婚もせずに俺を育ててくれた。学もなく、技術もなかった
母は、個人商店の手伝いみたいな仕事で生計を立てていた。それでも当時住んでいた
土地は、まだ人情が残っていたので、何とか母子二人で質素に暮らしていけた。

娯楽をする余裕なんてなく、日曜日は母の手作りの弁当を持って、近所の河原とかに
遊びに行っていた。給料をもらった次の日曜日には、クリームパンとコーラを買ってくれた。

ある日、母が勤め先からプロ野球のチケットを2枚もらってきた。俺は生まれて初めての
プロ野球観戦に興奮し、母はいつもより少しだけ豪華な弁当を作ってくれた。

野球場に着き、チケットを見せて入ろうとすると、係員に止められた。母がもらったのは
招待券ではなく優待券だった。チケット売り場で一人1000円ずつ払ってチケットを買わ
なければいけないと言われ、帰りの電車賃くらいしか持っていなかった俺たちは、外の
ベンチで弁当を食べて帰った。電車の中で無言の母に「楽しかったよ」と言ったら、
母は「母ちゃん、バカでごめんね」と言って涙を少しこぼした。

俺は母につらい思いをさせた貧乏と無学がとことん嫌になって、一生懸命に勉強した。
新聞奨学生として大学まで進み、いっぱしの社会人になった。結婚もして、母に孫を見せて
やることもできた。
そんな母が去年の暮れに亡くなった。死ぬ前に一度だけ目を覚まし、思い出したように
「野球、ごめんね」と言った。俺は「楽しかったよ」と言おうとしたが、最後まで声にならなかった。




4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:34:20.79 ID:hBL4CxGF0

うちは貧乏な母子家庭で、俺が生まれた時はカメラなんてなかった
だから写真の変わりに母さんが色鉛筆で俺の絵を描いて、アルバムにしてた
絵は上手じゃない
ただ、どうにかして形に残したかったらしい
ほぼ毎日、赤ん坊の俺を一生懸命描いてた
絵の隣に『キゲンが悪いのかな??』とか『すやすや眠ってます?』ってコメント付きで
小学四年生の時、家に遊びに来た友達数人に、そのアルバムを発見された
めちゃくちゃ笑われて、貧乏を馬鹿にされた
友達が帰って直ぐ、俺はアルバム三冊をバラバラに破いてゴミ箱に捨てた
パートから帰って来た母さんがそれを見つけて、泣きだした
破いた理由を言っても、変わらず泣き続けた
翌朝起きると、居間で母さんがゴミ箱から絵の破片を集めてセロハンテープでとめてた
「恥ずかしい思いさせてごめんね。でもね、これ、母さんの宝物なんよ」
申し訳なさそうに優しくそう言われると、涙が溢れ、俺はごめんなさいと謝った




5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:35:19.72 ID:hBL4CxGF0

腹違いの兄貴が居る。
俺小学5年、兄貴大学生の時に子連れ同士の再婚。
一回り近く年が離れていたせいか、何だか打ち解けられないまま。

大学入試の時、入学金の事親に言えないでいたら、兄貴が知らない内に払っていた。
俺「気を遣わないでよ。いざとなれば働けば…」
兄貴「馬鹿野郎。俺はお前の兄ちゃんだ。」後でちょっと泣いた。

姪っ子が大怪我した時、限界まで輸血した。
兄貴「もういい止めろ。死んでしまう」
俺「うるさい。俺は○子の叔父さんだ」義姉共々泣かした。
お返しだ。ザマミロ。

姪っ子の結婚式の時、
「私にはお父さんとお母さんと、叔父さんの血が流れています」
って言われて図らずも号泣。兄貴夫婦以上に号泣。大恥かいた。




6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:35:55.05 ID:hBL4CxGF0

娘が六歳で死んだ
ある日突然、風呂に入れている最中意識を失った。

直接の死因は心臓発作なのだが、持病のない子だったので
病院も不審に思ったらしく、俺は警察の事情聴取まで受けた。
葬式には別れた女房が「彼氏」同伴でやって来たが、
もはや俺にはその無神経に腹を立てる気力もなく、機械的にすませた。
初七日も済んで、俺は独りで映画を観にいき、娘が観たがっていた
ゴジラととっとこハム太郎の二本立てを観ることにした。
とっとこぉはしるよハム太郎♪の歌を聴いた瞬間、やっぱり俺は泣いた。
6歳にもなって活舌の悪い娘が、この歌を一生懸命覚えて、
とっとこぉ、はしゆよ、はむたよお♪と歌っていたっけ。
ハム太郎の紙コロジーだってクリスマスに買ってやるつもりだった。
女親のいない家庭だったが、少しでも女の子らしくと、
服を買うときだって、面倒がらずに吟味を重ねた。
学校だって、行きたいところに行かせてやるつもりだったし
成人式には、ちゃんと着物を着せてやるつもりだった。
女房と離婚してから俺は100%子供のために生きることにして、
必死にやってきたのに、この世に神様なんて絶対いないんだと知った。




9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:36:54.59 ID:5uQ3fx+W0

シコシコして逝く瞬間にティッシュを取ろうと
思ったのですが1枚もありません。
チ●コの皮のを思いっきり引っ張り皮の中に精子を
貯めトイレにダッシュしたのですが段差でつまづき
精子を廊下にブチ撒けた瞬間に母に見つかりました。
慌ててカルピスを溢したと言い訳したのですが
どう見ても精子です。
本当にありがとうございました。




11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:37:53.25 ID:hBL4CxGF0

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/12/14(水) 22:34:39.20 ID:b1hMQa760
>>52
妹が今年の夏に亡くなったんだけどすごいハイテンションな子だった。

ある時から急に別れ際「アデュー」しか言わなくなったの。

妹らしい可愛いおふざけだなーって思ってたら
その後1ヶ月もしないうちに病院で静かに息を引き取ったのさ。

そして昨夜ネットでなんとなくアデューの意味調べた。
フランス語でバイバイの意味だろ。って思ってたら違ったんだよ
「次、いつ会えるか分からない時のあいさつ。
長い別れを告げるあいさつ。」

あぁ妹は覚悟してたんだな。ってその時はじめて知って泣いた





12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:38:28.46 ID:hBL4CxGF0

105 名前: 名無しの心子知らず 投稿日: 02/03/12 02:10

4歳になる娘が、字を教えてほしいといってきたので、
どうせすぐ飽きるだろうと思いつつも、毎晩教えていた。


ある日、娘の通っている保育園の先生から電話があった。

「○○ちゃんから、神様に手紙を届けてほしいって言われたんです」 こっそりと中を読んでみたら、
「いいこにするので、ぱぱをかえしてください。おねがいします」
と書いてあったそうだ。
旦那は去年、交通事故で他界した。
字を覚えたかったのは、神様に手紙を書くためだったんだ・・・
受話器を持ったまま、私も先生も泣いてしまった。

「もう少ししたら、パパ戻って来るんだよ~」
最近、娘が明るい声を出す意味がこれでやっとつながった。


娘の心と、写真にしか残っていない旦那を思って涙が止まらない




13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:39:07.34 ID:hBL4CxGF0

カーチャンの七不思議
夜には疲れた顔してたのに朝には早起きして弁当作っててくれる
夜遅く帰っても他の家族は寝てるのにカーチャンだけ起きてる
俺が疲れてるの何故か把握してて栄養剤出してくれる
俺が逆切れしても困ったように笑ってる
俺が自分で言ったのに忘れてた事をずっと覚えてる
いまだに俺の誕生日祝ってくれる
俺より長生きしてくれない




14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:39:39.37 ID:hBL4CxGF0

83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/12/14(水) 23:15:04.27 ID:TJpZD1pO0
僕はご主人様に拾われました。
毎日、おいしいご飯をくれました。
外で汚れたら、お風呂で洗ってくれました。
いつも、いっぱい遊んでくれました。
たまに、イタズラして怒られました。
けれども、すぐに頭なでてくれて許してくれました。
ご主人様が泣いて帰った時、僕が慰めました。
そしたら、いっぱい僕を抱きしめて、いっぱい泣いてました。
いつも、ご主人様の布団で寝かせてもらいました。
いつも、ご主人様の暖かさが伝わってきました。僕の体が痛くなって、ご主人様は夜中に走って病院に連れて行ってくれました。
病院で先生のお話を聞いて、ご主人様泣いてました。
家に帰っても、ご主人様は泣いてました。
だから僕はまた、ご主人様をなぐさめました。
そしたら、ご主人様は僕を抱きしめて、『ごめんねごめんね』っていっぱい泣いてました。

数日後…僕は体が動かなくなりました。
ご主人様は僕を抱きしめて、また泣いてました。いつもより、いっぱい僕の名前をよんでくれました。
ご主人様、なんで泣いてるの?また僕が慰めました。

僕は…少し眠くなりました…
ご主人様がもっと強く抱きしめてくれました。
ご主人様、なんで泣いてるの?また僕が慰めました。
僕は…少し眠くなりました…
ご主人様がもっと強く抱きしめてくれました。
ご主人様の暖かさがいっぱい伝わりました。
ご主人様…僕が起きたら、またいっぱい遊んでください。
僕はすごく幸せです。おやすみなさい。
僕は…眠りにつきました…




15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:40:22.56 ID:hBL4CxGF0

俺は小学生の頃に母の作った炊き込みご飯が大好物だった。
特にそれを口に出して言った事は無かったけど母は判っていて
誕生日や何かの記念日には我が家の夕食は必ず炊き込みご飯だった。

高校生位になるとさすがに「又かよっ!」と思う様になっていたのだが
家を離れるようになっても、たまに実家に帰ると待っていたのは母の
「炊き込みご飯作ったよ。沢山食べなさい」の言葉だった・・・

会社に電話が来て慌てて向かった病室には既に近くの親戚が集まっていた。
モルヒネを打たれ意識の無い母の手を握り締めると母の口が動いた。
何かを俺に言いたそうだった。母の口元に耳を近づけると
「炊きこ・・・たよ。たくさ・・・・さい」と消え入りそうな声で言っていた。
それが最後の言葉だった。

「ママの作ったスパゲッティー大好き!」口の周りを赤くして
スパゲッティーを食べる娘とそれを幸せそうな目で見つめる妻を見る度に
母の炊き込みご飯が食べたくなる。




16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:40:28.75 ID:alaUB8Fo0

これが出てないとかもうね

会社が棚卸しで振り替え休日があったので
会社の若い連中、男女3:3で海にドライブに行った
私は途中で腹が減ると思ったので
人数分×3個のおはぎを、前の晩からこしらえた。
「気のきく人」と思われて好感度アップ間違い無しと確信して
寝不足ながらウキウキ気分で出発。
ひそかに思いを寄せるN男さんもお洒落な服で張り切っている。
10時ごろ、ブサイクな同僚♂(29才喪男)が
「ソフトクリームがたべたい」と言い出したので
私は「お、おはぎならありますけど・・」とやや控えめに
18個の色とりどりのおはぎ(あん・青海苔・きなこ)を紙袋からとり出した。
一瞬「しーん」となって、ブサイクな同僚♂が
「喪女さんが握ったの?うわwwおばあちゃんみたいwww」と言った。
他の女が「ちゃんと洗った手で作ったの?今の季節雑菌は危ないよ、ほら、ここやばくない?」と言った。
爆笑が起こった。18個のおはぎは誰の口にも入らなかった。
私はほぼ半泣き状態で、おはぎをしまった。
人づてに聞いた話だけど、N男さんも「ちょっとあれは食べらんないw」と
言っていたらしい。




17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:41:01.25 ID:hBL4CxGF0

妹「ねぇ・・お兄ちゃん最近嬉しそうだね」
家に帰ると、帰りを待っていたかのように妹が嬉しそうに言った。

俺「うっせぇな・・何も無ぇよ」
妹「あ・・ひょっとして彼女でも出来たの?」
からかう妹を無視して俺は自室に直行する。
机の上のPCを立ち上げ、すぐに自身のブログをチェックする。

『NEW!新しいコメントが届いています』

続く




18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:41:33.50 ID:hBL4CxGF0

>>17続き

一ヶ月ほど前に親にお願いしてPCを買ってもらった。
妹「えー・・いいなぁお兄ちゃんばっかり羨ましい」
俺「お前も高校生になったら買ってもらえよ」
妹「ちぇー・・・ケチ!」
その後拙い知識を総動員させ、何とかブログを立ち上げる事が出来た。
と、言っても個人のブログなんて誰も見ないから最初の一週間は訪問者ゼロの状態だった。

変化が起きたのは丁度一週間後。いつもの様に学校であった不満、愚痴をブログに書こうとすると
『NEW!新しいコメントが届いています』のポップが表示された。
嬉しさと期待と不安でコメントをチェックする俺。

続く




20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:42:07.87 ID:hBL4CxGF0

>>18続き

『日記拝見しました^-^b凄く面白い内容でした。これからも色々な日記で楽しませて下さいね♪´∇`』
可愛らしく書かれたコメントに俺は興奮し、それから毎日の様に身の回りの写真やその日あった出来事などを面白可笑しく書いていった。


たまに荒らしっぽいコメントも来た。しかし好意的なコメントをしてくれる人は毎日、日記の下にコメントを送ってくれた。
暫くすると荒らしのコメントも消えていった。自然と俺の中でコメントをくれるその人を喜ばせる事が幸せになってきた。
その人はいつも俺の事を影から見守ってくれてる感じだった。
俺が学校のテストが悪かった事を日記で書くとコメントで『そんな日もあるかもね・・でもあんまりしょげちゃ駄目だよ´・ω・`』などと慰めてくれたり
体育の授業でDQNチームに圧勝した事を書くと『凄い!!私もそれ見たかったなぁーwー=3』などと返信してくれた。

その人とのやり取りが楽しかった。
別に会えなくても何処かで繋がっている・・・そんな気がした。

続く




22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:42:38.98 ID:hBL4CxGF0

>>20続き

しかしその一方である時疑問に思った。いつもほぼ同じ時間・・学校から帰って日記を書こうとする大体一時間前にその人はコメントをしている。
一体、どこの人なんだろう・・・もしかしたら近所に住んでいたりして・・
好奇心が沸いた俺は、ホストの権限を使って書き込みをしてくれている人のIPアドレスをチェックしてみた。


愕然とした。いつも俺を励ましたり・・時には応援してくれていたりしたそのコメントは・・・
この家にあるこのPCから発信されていた。
俺は泣きながらブログを閉鎖させ、PCの電源を落とした。




32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:48:30.56 ID:3ny8OR480

>>22
イイイモウトダナー




21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:42:08.62 ID:9RnKk8gu0

本拠地、横浜スタジアムで迎えた中日戦
先発三浦が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者内川は独りベンチで泣いていた
WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の横浜で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」内川は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、内川ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」内川は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した内川が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする内川の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「セイイチ、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った内川は目を疑った
「す・・・鈴木さん?」  「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・駒田コーチ?」  「なんだ内川、かってに駒田さんを引退させやがって」
「石井さん・・・」  内川は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:石井琢 2番:波留 3番:鈴木尚 4番:ローズ 5番:駒田 6番:内川 7番:進藤 8番:谷繁 9番:斎藤隆
暫時、唖然としていた内川だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
中根からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った




23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:43:19.41 ID:hBL4CxGF0

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/12/15(木) 01:04:17.55 ID:7+sBTQ0i0
俺が小さい頃に撮った家族写真が一枚ある。
見た目普通の写真なんだけど、実はその時父が難病(失念)を宣告されていて
それほど持たないだろうと言われ、入院前に今生最後の写真はせめて家族と・・・と撮った写真らしかった。
俺と妹はまだそれを理解できずに無邪気に笑って写っているんだが、
母と祖父、祖母は心なしか固いというか思い詰めた表情で写っている。
当の父はというと、どっしりと腹をくくったと言う感じで、とても穏やかな表情だった。

母がその写真を病床の父に持って行ったんだが、その写真を見せられた父は
特に興味も示さない様子で「その辺に置いといてくれ、気が向いたら見るから」と
ぶっきらぼうだったらしい。母も、それが父にとって最後の写真と言う事で、見たがらないものをあまり
無理強いするのもよくないと思って、そのままベッドのそばに適当にしまっておいた。

しばらくして父が逝き、病院から荷物を引き揚げる時に改めて見つけたその写真は、
まるで大昔からあったようなボロボロさで、家族が写っている部分には父の指紋がびっしり付いていた。

普段もとても物静かで、宣告された時も見た目普段と変わらずに平常だった父だが、
人目のない時、病床でこの写真をどういう気持ちで見ていたんだろうか。

今、お盆になると、その写真を見ながら父の思い出話に華が咲く。
祖父、祖母、母、妹、俺・・・。


その写真の裏側には、もう文字もあまり書けない状態で一生懸命書いたのだろう、
崩れた文字ながら、「本当にありがとう」とサインペンで書いてあった。




24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:44:10.79 ID:hBL4CxGF0

ベトナム戦争から家に帰る前夜、青年兵士は自宅に電話した。
「明日帰るんだけど、他に行くところがない友達を連れて帰りたいんだ。
  家で一緒に住んでもいいかな?」
息子の帰還報告に狂喜した両親は、勿論!と泣きながら答えた。

「でも、一つだけ言っておきたいことがあるんだ。
  彼は地雷を踏んでね、腕と足を失ってしまったんだよ。
  でも、僕は彼を家に連れて帰りたいんだ。」
その台詞に、両親は押し黙ってしまった。

「数日ならいいけれど、障害者の世話は大変よ。
  家にいる間に、そのお友達が住める所を一緒に探しましょう。
  あなたにも私たちにも自分達の人生があるのだから、
  そのお友達 の世話に一生縛られるなんて無理よ。」
やっとのことで母親がそれだけ言うと、息子は黙って電話を切った。

翌日、警察から電話があり、青年兵士の両親は
彼がビルの屋上から飛び降りて死んだことを知らされた。

死体と対面した両親は絶句し、泣き崩れた。




26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:45:14.23 ID:hBL4CxGF0

237 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日: 2007/10/26(金) 19:06:27.85 ID:Y1O2bH6d0
半年ちょい前の俺へ

そっちは午前4時だな。
部活で疲れてぐっすりだと思うが、頑張って起きろ
今から言う事をやってくれ。頼む、お前の為だから。しくじるなよ。

音をたてないようにしろ、気づかれるから。
まず、1階に降りて台所から包丁を持ってこい。
そしてお前のバカ兄貴の部屋の前に行き
ドアを開けて部屋に駆け込み一撃でぶった切れ。

バカ兄貴が首を吊ろうとしてる、その柔道の帯で作った輪っかをな。
そうしないとバカ兄貴が首吊って死んじまうぞ。
発見した時の光景と母さんの悲鳴はたぶん一生お前の頭から離れなくなる。
前日まで普通に相談に乗ってもらってた兄貴が次の日には死んでんだぞ
いなくなるんだ

あと兄貴に言ってやれ。
「さんざんアンタをバカにしてきたが、学校じゃ自慢しまくるくらい好きなんだよ。」って

頼む。頼むよ。
頼むからこの文を半年前の俺に送らせてくれよ。
頼むよ。お願いします

「おやすみ。また明日な。」
って言ってたじゃねえか
バカ兄貴。




27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:45:46.16 ID:hBL4CxGF0

私の前の上司(課長)は無口、無表情。雑談には加わらず、お酒も飲まず、人付き合いをしない堅物でした。
誠実公平、どんな時でも冷静なので頼もしい上司なのですが、堅過ぎて近寄りにくい雰囲気がありました。
そんな課長の机の上には奥さん、子供四人と写った写真が飾られてて、
「あの朴念仁でも家族は愛してるんだな」と微笑ましく思ったものです。
何年経っても同じ写真が飾ってあったので、理由を聞いてみたら、
「一番かわいかった頃の写真だからね」と照れ笑いを浮かべながら答えてくださいました。
それが私の見た唯一の課長の笑顔でした。

そんな真面目一徹、入社以来無遅刻無欠勤の課長が三日続けて無断欠勤。
家に電話しても誰も出ず、親族の連絡先も分からなかったので、
部長が直接課長のマンションを訪ね、管理人さんにお願いしてドアを開けていただきました。
課長は玄関で倒れていて、既に冷たくなっていました。急性心不全だったそうです。
部長が管理人さんに課長の家族がいつ戻ってくるか聞くと、「○○さんには家族はいないですよ」という返事。
あわてて人事部の資料をほじくり返すと、確かに課長には家族がいません。
課長は10年前に中途入社した人なので、それ以前に家族に逃げられていて、
写真を見て幸せだった時代を懐かしんでいたんだと思い、少し悲しくなりました。
結局、課長の葬儀にも家族も親族も顔を出さず、血縁の人たちの冷たさにもっと悲しくなりました。

後日墓参りに行くと、立派なお墓が立っていました。死んでやっと家族と和解できて、
立派なお墓を立ててもらえたのかと安心して墓石を見てみると、愕然としました。
お墓は古びていて、課長と同じ名字の名前が墓誌にいくつも彫ってありました。
課長以外は全員十数年前の同じ日に亡くなっていました。

家族を一度に亡くしてからの十数年の歳月を、彼はどんな気持ちで過ごしていたんでしょうか?
二度と会えない家族の写真をどんな思いで毎日眺めていたんでしょうか?
人を遠ざけ、自分のことを決して語らなかった課長の姿を思い出し、涙が止まりませんでした。




43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:53:04.98 ID:Sd1ufK6y0

>>27
泣けるじゃねえかよ(;_;)




28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:46:17.79 ID:hBL4CxGF0

大学が決まり一人暮らしの前日の日
親父が時計をくれた。
金ピカの趣味の悪そうな時計だった。
「金に困ったら質に入れろ、多少金にはなるだろうから」
そういってた。
二年生のある日、ギャンブルにハマリ家賃が払えなくなった。途方にくれていた時。
ハッと気がつき、親父の時計を質にもって行った。
紛れもない偽者であることが判明した。
すぐに親父電話した。

俺「おい!偽者子供につかませんなよ!」
親父「なっあてになんねーだろ人のゆうことなんざ。困った時にこそ裏切られるんだよ
   最後の頼みの綱になー。がはははは!これが俺の教育だよ。」
親父「でいくら必要なんだ?金に困ったんだろ?」
俺「・・・・あきれるわ。十二万貸してください・・・」
親父「明日振り込むから、何があったかは聞かない。金がない理由は親にいえない事が多いわな!」
親父「がはははは!女にでもはまったか?このバカ息子が!!ははは!!」

正直心底むかついたが、親父の声は俺を安心させてくれた。
今思うと、小さい会社だが経営者らしい教育だったのかなと思う。
そんな親父も去年の夏、ガンで死んだ。往年の面影も消え、ガリガリになった親父が
また時計をくれた。まだ箱に入った買ったばかりの時計だった。必死で笑顔を作りながらいった。
親父「金に・・困ったら質にでも・・・入れろや・・!」
オメガのシーマスターだった。くしくもその日は俺の誕生日だった。

俺「親父の時計はあてになんねーから質には入れないよ。」
二人で笑った三日後、親父は死んだ・・・・
親父が死んだ今も、金ピカの時計はメッキもはげたがまだ時を刻んでいる。




29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:46:52.18 ID:hBL4CxGF0

中三の頃、母が死んだ
俺が殺したも同然だった・・・

あの日、俺が楽しみにとってあったアイスクリームを、母が弟に食べさせてしまった
学校から帰り、冷凍庫を開け、アイスを探したが見つからなかった
母親に問い詰めると、弟が欲しがったのであげたと言った

その時楽しみにしていた俺は、すごく怒った
母親に怒鳴り散らし、最後に「死ね!」と叫び、夕飯も食べずに部屋に篭った
それから何時間か経った
俺は寝てしまっていたが、父親が部屋に飛び込んできたので目が覚めた

「母さんが轢かれた・・・!」
あの時の親父の顔と言葉を、俺は一生忘れないだろう
俺達が病院に着いたとき、母親はどうしようもない状態だと言われた
医者は最後に傍にいてあげてくださいと言い、部屋を出た
それから少しして、母親は息を引き取った

その後、母親があの時間に外にいた事を父から聞いた
買い物に行くと言って出て行き、その帰りに車に轢かれた事
現場のビニール袋の中には、アイスが一つだけ入っていた事
救急車の中でずっとごめんねと呟いていた事
その時、俺のために母はアイスを買いに行って事故にあったとわかった

通夜と葬式の間中、俺はずっと泣いた
そして、今でもこの時期になると自然に涙が出てくることもある
母さん、ごめんよ
俺が最後に死ねなんて言わなかったらと、今でも悔やみ続けている




31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:47:56.54 ID:hBL4CxGF0

私の父は、高校の時野球部の投手として甲子園を目指したそうですが、「地区大会の決勝で9回に逆転されあと一歩のところで甲子園に出ることができなかった」と、小
さい頃良く聞かされていました。
そんな父の影響もあってか、私は小さい頃から野球が大好きで、野球ばかりやっていました。父も良くキャッチボールをしてくれました。
そして私は、小学5年から本格的に野球を始め、高校に入った私は迷わず野球部に入部しました。
ところが、高校入学と時を同じくして、父が病に倒れてしまいました。
その後入退院を繰り返し、高校1年の冬からはずっと病院に入院したきりになってしまいました。
父の体がどんどん細くなっていくのを見るにつれ、なんとなく重大な病気なのかなとは感じました。
父は、病床で私の野球部での活動内容を聞くのを一番楽しみにしてくれていました。

そんな高校2年の秋、私はついに新チームのエースに任命されました。
それを父に報告すると、一言「お前、明日家から俺のグローブ持って来い!」と言われました。
翌日病院にグローブを持っていくと、父はよろよろの体を起こし、私と母を連れて近くの公園の野球場に行くと言いました。
公園に着くと父は、ホームベースに捕手として座り、私にマウンドから投げるように要求しました。
父とのキャッチボールは、小学校以来でした。しかも、マウンドから座った父に向かって投げたことはありませんでした。
病気でやせ細った父を思い、私は手加減してゆるいボールを3球投げました。
すると父は、怒って怒鳴り、立ち上がりました。
「お前は、そんな球でエースになれたのか!?お前の力はそんなものか?」と。
私はその言葉を聞き、元野球部の父の力を信じ、全力で投球することにしました。
父は、細い腕でボールを受けてくれました。ミットは、すごい音がしました。
父の野球の動体視力は、全く衰えていませんでした。
ショートバウンドになった球は、本当の捕手のように、ノンプロテクターの体全体で受け止めてくれました。
30球程の投球練習の後、父は一言吐き捨てるように言いました。「球の回転が悪く、球威もまだまだだな。もう少し努力せんと、甲子園なんか夢のまた夢だぞ」と。

続く




33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:48:40.65 ID:hBL4CxGF0

>>31続き

その数週間後、父はもう寝たきりになっていました。
さらに数週間後、父の意識は無くなりました。
そしてある秋の日、父は亡くなりました。病名は父の死後母から告げられました。
ガンでした。

病院を引き払うとき、ベッドの下から一冊のノートを見つけました。
父の日記でした。あるページには、こう書かれていました。
「○月○日  今日、高校に入って初めて弘の球を受けた。弘が産まれた時から、私はこの日を楽しみにしていた。
びっくりした。すごい球だった。自分の高校時代の球よりはるかに速かった。
彼は甲子園に行けるかもしれない。その時まで、俺は生きられるだろうか?できれば球場で、弘の試合を見たいものだ。
もう俺は、二度とボールを握ることは無いだろう。人生の最後に、息子とこんなにすばらしいキャッチボールが出来て、俺は幸せだった。ありがとう」
私はこれを見て、父の想いを知りました。それから、父が果たせなかった甲子園出場を目指して死に物狂いで練習しました。
翌年夏、私は背番号1番を付けて、地区予選決勝のマウンドに立っていました。
決勝の相手は、甲子園の常連校でした。見ていた誰もが、相手チームが大差で勝利するものと思っていたようでした。
ところが、私は奇跡的に好投し、0対0のまま延長戦に入りました。
10回裏の我がチームの攻撃で、2アウトながらも四球のランナーが1塁に出ました。
そのとき打順は、9番バッターの私でした。
相手のピッチャーの球は、140KMを超えていました。打てるはずもありませんでした。

続く




34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:49:22.52 ID:hBL4CxGF0

>>33続き

あまりの速さに怯え、目をつぶって打とうとしたとき、亡くなった父の顔が一瞬まぶたに見えたように感じました。
気が付くと、目をつぶって打ったはずの私の打球は、左中間の最深部に飛んでいました。
私は夢中で走りました。相手チームの二塁手が、呆然として膝から崩れるのが見えました。サヨナラ勝ちでした。
チームメイトは、感動で皆泣いていました。
応援に来てくれていた父の当時のチームメイトも、泣いていました。
スタンドの母が両手で持った父の遺影が、静かに笑って、うなずいているように見えました。
甲子園では、結局1勝もできませんでしたが、父のおかげで甲子園に出ることがで
きて、とても楽しく野球が出来ました。
そのときもって帰った甲子園の土は、全て父のお墓に撒きました。
甲子園に出れたのは、父のおかげだったような気がしました。
これから、どんなに辛いことがあっても、父のことを忘れず努力していきたいと思っています。
ありがとう、お父さん!!




36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:49:55.48 ID:hBL4CxGF0

理不尽な扱いを受けて、血の繋がった人からすら擁護して貰えなかったら
もう何も信じられなくなるよね

俺が小学校の時
俺の兄は、スポーツも勉強も出来て、出来の悪い俺と違って
友達もいっぱいいて、アホな俺にも優しい自慢の兄だった

ある時、道を歩いていたら、前から兄が友達を連れて歩いてきた
俺が「あ、兄さん」って声をかけると
友達連中が騒ぎ出した。
「何、コイツww」「うわっ、キモイ」「こんなのがお前の弟なのかよ」
「お前可哀想だなwwwこんなヤツと兄弟なのかよwww」

俺は当然兄が俺を庇ってくれると確信していた。
ところが兄は
「こんなやつ弟じゃないよ」と言って俺を突き飛ばしさっさと行ってしまった。
ショックを受けて家に帰ると先に帰っていた兄が言った
「あんまり人前で俺に声をかけるなよ」
と言われた。

このことを両親に話すと
「お前が悪い」「お兄ちゃんの気持ちも考えなさい」と逆に怒られた。
その後どんな気持ちだったか良く覚えてない
多分、泣いたんだと思うけど、記憶が飛んでいる。

覚えているのは、それ以来、事務的な用件以外で
家族と会話をしなくなったということだけだ

大学を卒業して家を出て十年経つが、
一度も家族と連絡をとっていない。




37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:50:28.21 ID:hBL4CxGF0

私がホテル勤めをしていた頃の話。
ある披露宴、新郎が海自の方でした。同僚上司達は制服で出席。
披露宴も御披楽喜に近づき、新郎のおじいさんの挨拶がありました。
自分が海軍にいた事。孫が艦に乗っている事を誇りに思う事。
自分達の世代の不甲斐なさのせいで今の海上勤務の方達には
苦労を掛けていると思う事。
たとたどしくですが話されました。
同僚達は知らなかったらしく酔っ払っていたのが
段々背筋が伸びていき神妙に聞き入っていました。
挨拶が終わり高砂の席の一人が「何に乗っておられたのだ」
と尋ねると、新郎は小声で「大和です」
それを聞いた海自組一同すっ転ぶような勢いで立ち上がり
直立不動で敬礼を送りました。
おじいさんも見事な答礼を返されました。
私はその後は仕事になりませんでした。




39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:51:37.10 ID:hBL4CxGF0

父が入院中の時の事

酸素マスクを着けなければいけない状況だったんだけど
少し元気になってくると、「家に帰る!」と言い出して
酸素マスクを外してベッドから起き上がろうとする。
で、母に「だめでしょ、お父さん、酸素マスク外したら
死んじゃうよ?大人しくして早く直して退院しようね」
と言われると、とりあえず大人しくなる。

でも30分ぐらいすると「家に帰る!」と、起き上がろうとする。
で、母が「だめでしょ、お父さん(ry

で、また30分ぐらいすると「家に(ry

そんなことを何回も繰り返して、母にたしなめられるたびに
(´・ω・`)な顔をしてた父に萌えてしまった。





・・・ってことを退院したらこのスレに書こうと思ってたのに
なんで死んじゃうんだよ。元気になったら一緒に
好きなカツ丼を食いに行こう、って約束したじゃないか。
父ちゃん・・




41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:52:10.36 ID:hBL4CxGF0

私には、兄がいました。 3つ年上の兄は、妹想いの優しい兄でした。
ドラクエ3を兄と一緒にやってました。(見てました。) 勇者が兄で、僧侶が私。遊び人はペットの猫の名前にしました。
バランスの悪い3人パーティ。兄はとっても強かった。 苦労しながらコツコツすすめた、ドラクエ3。
おもしろかった。 たしか、砂漠でピラミッドがあった場所だったと思います。
とても、強かったので、大苦戦してました。 ある日、兄が友人と野球にいくときに、私にいいました。
「レベ上げだけやってていいよ。でも先には進めるなよ。」
私は、いっつもみてるだけで、よくわからなかったけど、 なんだか、とてもうれしかったのを覚えてます。
そして、その言葉が、兄の最後の言葉になりました。 葬式の日、父は、兄の大事にしてたものを棺おけにいれようとしたのを覚えてます。
お気に入りの服。グローブ。セイントクロス。そして、ドラクエ3。 でも、私は、ドラクエ3をいれないでって、もらいました。
だって、兄から、レベ上げを頼まれてたから。 私は、くる日もくる日も時間を見つけては、砂漠でレベ上げをしてました。
ドラクエ3の中には、兄が生きてたからです。
そして、なんとなく、強くなったら、ひょっこり兄が戻ってくると思ってたかもしれません。
兄は、とっても強くなりました。とっても強い魔法で、全部倒してしまうのです。
それから、しばらくして、ドラクエ3の冒険の書が消えてしまいました。
その時、初めて私は、泣きました。 ずっとずっと、母の近くで泣きました。
お兄ちゃんが死んじゃった。やっと、実感できました。
今では、前へ進むきっかけをくれた、冒険の書が消えたことを、感謝しています。




42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:52:42.91 ID:hBL4CxGF0

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/10/04 09:56:54 ID:qvhak+dx


俺は高校までずっと都立で給食だったし、大学も学食やらコンビニやらで
済ませて来た。
母親の手作り弁当の記憶なんて、運動会か遠足、それも遠すぎて覚えてない。
就職しても、社食が当たり前で妻も俺に弁当を作ったことはない。
俺自身も、弁当箱持って歩くのも荷物になるし弁当への思い入れも何もなかったある日
今年中学生になった娘が、「はい。オヤジさん(←娘は俺をこう呼ぶ)」と
バンダナで包まれた弁当箱を手渡した。
「なんじゃ?これ?」と俺が言うと
「だって、今日オヤジさんの誕生日じゃん」と・・・・。
俺、絶句。
「何だ、お前弁当作ってくれたのかよ。食えるのか?」と、恥ずかしさのあまり悪態をついてしまった。
だが、娘は「一生懸命、早起きして作ったよ」と笑顔だった。
素っ気無い顔しときながら、気になって弁当箱の中身を会社について確認したら
ご飯には、鮭フレークでハートが描いてあった。
おかずはハンバーグと、ウインナーと、ベーコンポテト。俺の好きなチーズも入っていた。
胸が詰まった。
2450グラムと小さく生まれてきた日のこと、夜中熱を出して夜間診療所に駆け込んだこと
運動会の徒競走で転んだこと、父の胸に幼い日の娘の姿がよぎる。
あいつ、こんなに大きくなりやがって。
食べた弁当の味は、しょっぱい、勿論俺の涙の味だ。




44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:53:14.53 ID:hBL4CxGF0

俺は小さい頃、家の事情でおばあちゃんに預けられていた。
当初、見知らぬ土地にきて間もなく当然友達もいない。
いつしか俺はノートに自分が考えたスゴロクを書くのに夢中になっていた。
それをおばあちゃんに見せては
「ここでモンスターが出るんだよ」
「ここに止まったら三回休み~」
おばあちゃんはニコニコしながら、「ほーうそうかい、そいつはすごいねぇ」と相づちを打ってくれる。
それが何故かすごく嬉しくて、何冊も何冊も書いていた。
やがて俺にも友達ができ、そんなことも忘れ友達と遊びまくってた頃
家の事情も解消され、自分の家に戻った。
おばあちゃんは別れるときもニコニコしていて
「おとうさん、おかあさんと一緒に暮らせるようになってよかったねぇ」
と喜んでくれた。


先日そのおばあちゃんが死んだ。
89歳の大往生だった。
遺品を整理していた母から「あんたに」と一冊のノートをもらった。
開いてみみるとそこにはおばあちゃんの作ったスゴロクが書かれてあった。
モンスターの絵らしきものが書かれてあったり、なぜかぬらりひょんとか
妖怪も混じっていた。
「おばあちゃんよく作ったな」とちょっと苦笑していた。
最後のあがりのページを見た。
「あがり」と達筆な字で書かれていた、その下に
「義弘(俺)く●に友達がいっぱいできますように」

人前で、親の前で号泣したのはあれが初めてでした。
おばあちゃん、死に目にあえなくてごめんよ。




45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:53:51.78 ID:hBL4CxGF0

俺んち母子家庭で貧乏だったから、ファミコン買えなかったよ。。。
すっげーうらやましかったな、持ってる奴が。俺が小6のときにクラスの給食費が無くなった時なんて、
「ファミコン持ってない奴が怪しい」なんて、真っ先に疑われたっけ。
貧乏の家になんか生まれてこなきゃよかった!って悪態ついたときの
母の悲しそうな目、今でも忘れないなぁ、、。
どーしても欲しくって、中学の時に新聞配達して金貯めた。
これでようやく遊べると思ったんだけど、ニチイのゲーム売り場の
前まで来て買うのやめた。そのかわりに小3の妹にアシックスの
ジャージを買ってやった。いままで俺のお下がりを折って着ていたから。
母にはハンドクリーム買ってやった。いっつも手が荒れてたから。
去年俺は結婚したんだけど、
結婚式前日に母に大事そうに錆びた ハンドクリームの缶を見せられた。
泣いたね、、。
初めて言ったよ「生んでくれてありがとう」って。




46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:53:57.97 ID:n5DF5IET0



我が家の猫は帰宅する父を玄関で出迎えるのが日課だった。
今日も夕方の定時になると玄関先にお座りしていた。
でもな・・・もう待ってても親父は帰ってこないんだよ。
スーツに毛が付くのもかまわずオマエを抱き上げてくれることはないんだよ。
会社帰りのお土産の焼き鳥ももう味わえないんだよ。
もう・・・やめろよ・・・たのむから・・・


















親父は定年退職でずっと家にいるだろうが




47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:54:25.04 ID:hBL4CxGF0

母は、僕を女手一人で育てた。
僕の幼かったころに、亡くなった父は、マンションの10階を母に残した。
そのマンションからは、夏に花火をみることができる。

父と母が過ごした街の花火。
毎年花火の時には、窓際にテーブルを移動して、母と一緒に父を偲んだ。
花火はいつもきれいで、母はうれしそうだった。
父は、母に素敵なものを残したなっと思った。

でも、それは長くは続かなかった。
僕が高校の時に、うちのマンションの前に、もっと高層マンションが建設されたのだ。
僕は、景観が悪くなるなぁって、思ってた。

その年の花火の日、いつものように、テーブルを移動して準備してた。
花火みれるかな?って、心配だった。

花火みれなかった。見事にマンションで見えなくなってる。
音だけの花火。
あんなに悲しそうな母の横顔を見たことがない。

僕は、母を連れて、川辺に歩いていった。
母と見上げた初めての花火。

父さん、心配するな。これからは僕が母さんを笑顔にする。




49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:55:26.46 ID:hBL4CxGF0

Saga2は思い出のソフトなんだ……今でもよく思いだしては切なくなってます。

俺さ、産まれた時から酷い小児喘息だったのよ。
夜中にかーちゃん起こして病院連れてってもらうなんてしょっちゅうだったし、
小学校あがって更に病状が悪くなって。もちろん体育なんかでれないし、
みんなと外で遊ぶ事すらできなかった。

んで、小五になってからほぼ毎日病院行って吸入するくらいまで悪化しちゃって、
そのまま3週間入院する事になって。。。

んでね、そん時4人部屋の病室だったんだけど
二人はおばあちゃんとおじさん、んでもう一人は俺と同い年くらいの女の子だった。
俺、昔からすげぇ人見知りが激しい上に物凄い照れ屋で、なかなかその同室の人達と仲良くなれないで
一人で勉強してるかゲームボーイやってるかだったのよ。
そん時家から持ってきたソフトが「Saga2」で、もう一回クリアしたやつだったんだけど
ヒマだしもっかいやるかな、って毎日やってたワケさ。

続く




50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:56:04.93 ID:hBL4CxGF0

>>49続き

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[2/5] 投稿日:2007/10/26(金) 18:34:25.08 ID:Y1O2bH6d0
んで入院して一週間立った頃、俺がゲームボーイやってる時は
なんかその同室の女の子がじーっとこっち見てる事に気づいたんよ。俺が彼女の方みると慌てて目逸らすんだけどね。
もしかしてやってみたいのかな?と思って、「良かったらコレ借そうか?」って聞いたのよ。
そしたら目ぇ輝かせて「いいの?」っていうもんだから、「もう飽きたからな」とか照れ隠しして借してあげたさ。

でも案の定操作が分からないらしく、画面とずっとにらめっこしてるもんだから
俺が操作教えながら一緒にゲーム進めることにしたんよ。
パーティーは人間・男の主人公「リョータ(俺の名前)」で、仲間は人間・女「さやか(彼女の名前)」
あとはエスパーガールとロボットにそれぞれ同室のばあちゃんとおじさんの名前つけたっけ。

それからどんどんそのコと仲良くなって、二人でゲームボーイやるだけじゃなく、色んな話もするようになった。
学校の事、家族の事、好きな音楽の事、近くに迫った夏休みの事…

続く




51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:56:37.69 ID:hBL4CxGF0

>>50続き

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[3/5] 投稿日:2007/10/26(金) 18:34:57.46 ID:Y1O2bH6d0
それからの時間はあっという間だった。すぐに俺が退院する時がやってきた。
看護婦や同室のおじさん、ばあちゃん達が口々に「おめでとう」って言ってくれてる中
彼女だけ泣いてた。それ見て俺も泣きそうになったさ。でもグッと堪えて
「オマエ退院するまでコレ借してやるよ。退院したら連絡くれよな」ってそのままゲームボーイとSaga2置いていったのよ。

それから何回もお見舞しに行こうと思った。…でもいざ行こうかと思うとなんか照れくさくて行けなかった。
連絡がないまま1年半が過ぎて、俺も小学校を卒業する頃になった。
せめて卒業前にもう1度会っておきたいな、と思って意を決してお見舞に行く事にしたんよ。

続く




52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:57:10.23 ID:hBL4CxGF0

>>51続き

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[4/5] 投稿日:2007/10/26(金) 18:35:36.97 ID:Y1O2bH6d0
病室に行ったけど彼女はいなかった。病室入口の名前欄にもない。
もうとっくに退院してたのかな…?と思ってとりあえずナースセンターで聞いてみた。

「遠い所にいった」とかうまくはぐらかされたけど、俺も小6だったし、そこまでバカじゃない。
その場の空気や後ろの看護婦が泣き出したのを見ても明らかだった。
俺がショック状態で呆然としてる中、その看護婦が
「ああ、そういえばさやかちゃんから、リョータ君が来たら渡しといて、って言われた物があるのよ」
と言って俺にそれを渡してくれた。借してあげたゲームボーイとSaga2だった。

俺はそれを受けとって家に帰った。

帰るなりメシも食わないで、暗い自分の部屋でゲームボーイのスイッチを入れた。

続く




53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:58:01.44 ID:hBL4CxGF0

>>52続き

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[5/5] 投稿日:2007/10/26(金) 18:36:09.40 ID:Y1O2bH6d0
残っていたデータはやたらレベルの低いデータだった。
最初から始めてすぐ飽きたんかな?と思ってそのデータをロードしてみた。

パーティー四人の名前がこうなっていた。

「リョータ」

「いろいろ」

「ありがと」

「バイバイ」

…今でもSaga2のOPの曲を聞くと涙が出るよ。
お見舞行ってあげられなくてゴメンな…。




54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:58:41.82 ID:hBL4CxGF0

俺は母親が嫌いだ。大嫌いだ。
おせっかいなとこが嫌いだ。何よりも子供を一番に考えるとこが嫌いだ。
大学に入り、一人暮しを始めて二年も経つ俺を赤ちゃんみたいに心配するとこが嫌いだ。
今まで付き合った彼女より誰よりも俺を心配してくるとこが嫌いだ。
金が無くなって「もっと金を送れ!」と、言うと
結局送ってくるくせに しぶるとこが嫌いだ。
「こんな家に生まれてこなければよかった」と、言うと
電話越しに本気で泣くとこが嫌いだ。

俺は母親が嫌いだ。とにかく嫌いだ。
そんな母親がこの間死んだ。毎日のように俺を心配してかけてくる電話が
ただただウザくて、俺は携帯の電源を切っていた。だから、通夜にも行けなかった。
死因は働き過ぎでの過労と、電話が繋がらない俺を心配して体調を悪くした併発だった。

俺は母親が嫌いだ。自分の給料の倍以上の仕送りをする為に、働き過ぎるとこが嫌いだ。
こんな俺のために死んだ母親が嫌いだ。五十年近くの人生の半分を俺に費やしたとこが嫌いだ。
死ぬ直前まで、俺の声を聞きたがっていたとこが嫌いだ。

俺が毎日2chに入り浸っているとも知らず、死ぬまで働いた母親が嫌いだ。
今日をもって、俺は2chを引退する。嫌いだった母親にしてあげれなかった
親孝行を今更だがしたい。受け止めれない程の愛をくれた母親の為に頑張って生きていきたい




56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 18:59:19.18 ID:hBL4CxGF0

夏休みに自転車でどこまでいけるかと小旅行。計画も、地図も、お金も、何も持たずに。
国道をただひたすら進んでいた。途中大きな下り坂があって自転車はひとりでに進む。
ペダルを漕がなくても。何もしなくても。
ただ、ただ気持ちよかった。自分は今、世界一早いんじゃないかと思った。
子供心に凄く遠いところまできた事を知り、一同感動。滝のような汗と青空の下の笑顔。

しかし、帰り道が解からず途方に暮れる。不安になる。怖くなる。いらいらする。
当然けんかになっちゃった。泣いてね~よ。と全員赤い鼻して、目を腫らして強がってこぼした涙。
交番で道を聞いて帰った頃にはもう晩御飯の時間も過ぎてるわ、親には叱られるは、
蚊には指されてるわ、自転車は汚れるわ。
でも次の日には全員復活。瞬時に楽しい思い出になってしまう。絵日記の1ページになっていた。

今大人になってあの大きな下り坂を電車の窓から見下ろす。
家から電車でたかだか10個目くらい。
子供の頃感じたほど、大きくも長くもない下り坂。
でもあの時はこの坂は果てしなく長く、大きかった。永遠だと思えるほどに。

今もあの坂を自転車で滑り落ちる子供達がいる。楽しそうに嬌声を上げながら。
彼らもいつの日にか思うのだろうか。
今、大人になってどれだけお金や時間を使って遊んでも、

あの大きな坂を下っていた時の楽しさは、もう二度とは味わえないと。
もう二度と、友達と笑いながらあの坂を、自転車で下る事はないだろうと。
あんなにバカで、下らなくて、無鉄砲で、楽しかった事はもう二度とないだろうと。




57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 19:00:54.97 ID:hBL4CxGF0

近所に昔からある古い駄菓子屋がある。

経営してるのは、お婆ちゃん一人だけ(お爺ちゃんは5年ほど前に病気で亡くなってしまった)。
いつもニコニコしていて、とても優しいお婆ちゃんでお金が無い子にはコッソリ駄菓子をあげていた(漏れも昔もらった)。
そんな感じで近所の評判がとてもよかった。

ある日、お婆ちゃんが893に罵声を浴びせられてた。なんでも亡くなったお爺ちゃんに少し借金があったらしく、
コツコツ払い続けて完済したはずなのに更に80万請求され、払わなかったら立ち退いてもらうと脅されたらしい。

お婆ちゃんのピンチにまわりが黙ってられるはずもなく、3丁目の人々が一致団結、集会を開くまでに至り、893が来たときに駄菓子屋の前に整列、そして猛抗議。
漏れは学生だったので様子を見守ってたが、あれは圧巻だった、30人ほどが声張り上げてるんだもの。
893もはじめはなんか言ってたが、すぐに戦意喪失、スゴスゴと引き上げてった。

お婆ちゃんは泣きながら、ありがとう、ありがとうとずっと言っていた。
そんなお婆ちゃんは今日もお店でニコニコしている、長生きしてもらいたい。




58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 19:01:25.57 ID:hBL4CxGF0

俺は親父が好きじゃなかった。
お袋とだったら何でも話せるのに、
親父と本音で話したことなんてなかった。
親父は俺が18のとき死んだ。
心臓が急に止まったらしく、何の処置もできないまま死んだ。
その時は涙は出なかった。
ただ、泣きじゃくるお袋を可哀想だとは思った。

俺が21のとき、いい加減親父の部屋を
片付けようってなって家族で片付けていた。
俺はワインを見つけた。
俺が中学の修学旅行で土産に買ってきたものだ。
お袋は言った。
―お父さんな、それアンタと飲むのを楽しみにしとったんやで。
なぜか涙が出てきた。

俺は親父の墓前でそれを飲んだ。




59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 19:01:58.02 ID:hBL4CxGF0

アメリカの、とある地方に野球観戦の大好きな、でも、目の見えない少年がいました。 少年は大リーグ屈指のスラッガーである選手にあこがれています。少年はその選手へファンレターをつづりました。
「ぼくは、めがみえません。でも、毎日あなたのホームランをたのしみにしています。 しゅじゅつをすれば見えるようになるのですが、こわくてたまりません。 あなたのようなつよいこころがほしい。ぼくのヒーローへ。」

少年のことがマスコミの目にとまり、二人の対面が実現することになりました。 カメラのフラッシュの中、ヒーローと少年はこう約束します。
今度の試合でホームランを放てば、少年は勇気をもって手術に臨む、と。


そして、その試合、ヒーローの最後の打席。2ストライク3ボール。テレビや新聞を見た多くのファンが、スタジアムで固唾をのんで見守り、少年自身も、テレビの中継を祈る思いで聞いています。

ピッチャーが投げた最後のボールは・・・、大きな空振りとともに、キャッチャーミットに突き刺さりました。
全米から大きな溜め息が漏れようとした、その時、スタジアムの実況が、こう伝えました






「ホームラン! 月にまで届きそうな、大きな大きなホームランです!」




701/82012/07/22(日) 19:27:55.53 ID:l1idHAUQ0

俺ね
小学校4年生の時にね両親が交通事故で死んだのよwwwwwwwwww
なんか弟と妹も一緒に死んでやがんのwwwwwwwwww
俺突然天涯孤独だよwwwwwwwwwww
ビックリしたねwwwwwwwwwwww
母方の祖父ちゃんがいい人でよ、なんか俺を引き取るとか言い出したんで引き取られたのよwwwwwwwwwww
そしたら中学校1年の時に祖父ちゃんもあっけなく逝ったねwwwwwwwwwww
ちょっwwwwwおまwwwwwwww

そっからマジ大変wwwwwwwwwww
中学生ながらにこの世の世知辛さを知ったねwwwwwwwwwww
親戚たらい回しっていやマジでタライを回したわけじゃなぜwwwwwwwwwwww
いい人もそこそこ居たけど大半はアレだアレ、お前らそれなんて昼ドラの登場人物?みたいや奴らばっかwwwwwwwwww
俺親戚の引きよえぇえええええええええええwwwwwwwwwwww
中学校3年になるまで転校に次ぐ転校wwwwwwwwwww
俺謎の転校生wwwwwwwwwwwwwwwww
でも勉強だけはしてたんだぜ?家に帰りづらいから図書館に通ってたら暇だっただけだけどwwwwwwwwwwwwww
そしたら中学3年生の3学期の頭だよwwwwwwwwwwwwwwww
なんか遠縁の夫婦が俺引き取りたいとか言い出してんのwwwwwwwwwwwwwwwwwww
何このお人好しwwwwwwwwww






712/82012/07/22(日) 19:28:29.35 ID:l1idHAUQ0

で俺、まんまと引き取られてやんのwwwwwwwwwwww
馬鹿じゃね?普通疑うだろ?何か裏があるんじゃないかとか、でも俺疑わない馬鹿だからwwwwwwwwwwww
そしたらこの夫婦、鬼いい人wwwwwwwwwwwwwwww
ほんと鬼みたいにいい人wwwwwwww
迷惑かけられませんのでバイトして家賃いれますとか俺が親切にも提案してやったのよwwwwwwwwwwwwww
鬼のような形相で怒られたねwwwwwwwwwwwww
家賃なんかいらんわボケ、そのかわり家族の一員なんだから家の仕事してもらうからなってwwwwwwwwwwwww
そっから俺の仕事は犬の散歩と風呂洗いwwwwwwwwww
うはwwwwwww俺テラ家事手伝いwwwwwwwwwwwwwww
犬テラカワイスwwwwwwwもっふもふにしてやんよwwwwwwww
で引き取られて一ヶ月、朝から養父と養母がスーツ着て俺待ってんのよwwwwwwwwwwwww
養父が、なんやねんこれは?って俺に進路相談のプリント見せてるのwwwwwwwwwwwwww
ちょっそれ俺の部屋のゴミ箱に捨てた奴wwwwwwww俺のプライバシーwwwwwwwwwwww
ゴミ箱は男の香り満載って皆までいわすなwwwwwwwwwww

俺産まれて初めての三者面談wwwwwwwwwwwwwwww
教師がなんか俺の事メッチャ褒めるwwwwwwwwwwwwwww
こいつは境遇にも負けずに勉強してます、大変かとは思いますが高校に行かせてやってくださいって
教師が養父と養母に頭さげてんのwwwwwwwwwwwwwwwwww
ちょっおまwwwww机に額擦りつけるぐらい頭さげんのは良いけど、お前のハゲ散らかしてる頭頂部が眩しいwwwwwwwww
眩しさに負けて俺涙目wwwwwww教師自重しろwwwwwwwwwwww
そしたら養父だよ養父
突然凄い事言い出すのwwwwwwwww
失礼なこいつには大学まで行って貰うとかwwwwwwwwwwwww
お前俺の人生勝手にきめんなwwwwwwwwwwww




723/82012/07/22(日) 19:29:01.83 ID:l1idHAUQ0

なんか教師と養父母テラ意気投合
俺となりでポカーン
仕方がないんで俺テラ勉強
図書館に行くのも面倒なんで家で勉強
養母の夜食テラウメェwwwwwww
ジャコと鰹節の黄金コンビ、おにぎりに突っ込むだけ
ハイハイ無事高校合格
養父母がなんか俺の隣で泣いてんのwwwwwww
お前周り見てみろ、どこの親も泣いてねぇってwwwwww


高校生活マジ楽しすwwwwwwwwww
転校ばっかりだったから諦めてたクラブ活動ってのをやってみたwwwwwww
剣道マジ楽しいwwww篭手とかマジくせえぇえええwwww
なんか大会とかで養父母ガチ応援テラ恥ずかしすwwwwwwww
でも経験の差、俺だいたい2回戦か3回戦止まりwwwwwww
一度ちっせぇ大会で準優勝したら夕食テラ豪華wwwwwwww
養父、普段飲まない酒のんでメッチャ笑ってるのwwwwww
酔っぱらって俺にビール進めて養母に怒られてやんのwwwwwザマァwwwwwww





734/82012/07/22(日) 19:29:34.15 ID:l1idHAUQ0

でなんだかんだで高校3年だよwwwwwwww
楽しい時間って過ぎるの早すぎwwwww時間の流れマジ自重しろwwwwww
大学受験マジ大変
俺頭いいじゃん?だから国立とか狙ったのよ、フヒヒサーセンwwwwwwww
なんか体壊すんじゃないかってくらい勉強したのwwwwwwww
養母とかすげー心配してんの、国立じゃなくても良いのよ、とかwwwwww
俺すげー甘く見られてるwwwwwww国立ぐらい楽勝ざまぁwwwwwww
で俺無事合格wwwwwwwww
体重も6キロ減らしてダイエットも同時に成功wwwww
テラウマスwwwwwwww

大学!テラフリーダムwwwwwwwww
必修以外は自分の好きな授業取れるってナニソレwwwwwwww
中学校3年の時の担任に報告wwwwwwwww
教師電話口で号泣wwwwwwハゲ頭の眩しさで涙目になった時の復讐完了wwwwwwwww
俺テラ孔明wwwwwwwwwwwww
1年目は愚民共のレベルにあわせる為に忙しかったからあっという間に過ぎたwwwwwwwwww
養母また心配してやんのwwwwwww勉強も良いけどもっと遊んでもいいのよってwwwwww
お前は相変わらず俺を甘く見てるwwwwww俺の野望の邪魔すんなwwwwwwww
俺弁護士になって俺みたいな糞ガキなんとかすんのwwwwwwww
んで将来そいつら集めて秘密結社結成wwwwwwwwwうはwwwww俺テラ頭よすwwwwwwwww
で2年目
突然養母が倒れやがったwwwwwwwwwwwwww




745/82012/07/22(日) 19:30:06.42 ID:l1idHAUQ0

ベットに寝ながら養母
第一声が勉強はいいの?ってやっぱお前俺甘く見過ぎwwwwwww
で病名は?って訊いたら胃ガンとか言い出すのwwwwwwwwwww
カーテンから入ってくる夕日が眩しすぎて俺涙目wwwwwwww
看護師ちゃんと仕事しろwwwwwwwwww
養父がなんか勘違いして俺の肩ガッチリ抱いてんのwwwwwwwww
ちょっwwwwwwお前も涙目wwwwwカーテンから漏れてる夕日自重wwwwwwwww
で養母
半年後あっけなく死亡wwwwwwwwwwwww
マジあっけなく死亡wwwwwwwwwww
長く苦しむとかそんなん無いのwwwwwwwwwwww
ドラマとかだとガンとかでも結構持つじゃねぇかとwwwwwwwwwww
死因は寝てる時に戻した吐瀉物が気管に入って緩やかに窒息死wwwwwwwwww
俺、その間ベットの隣のソファで寝てんのwwwwwwwwwwwwwwwwww
俺の鈍感力最強wwwwwwwwwwwww

で養母の葬儀
集まった親戚が話してんのwwwwwwwwwww
ちょっお前ら昼ドラの連中wwwwwwwwwwwww
あの子は人を不幸にするわねってwwwwwwwww
お前ら人の悪口はもっと大声で言えwwwwwwwww
そしたら養父突然大声だしやがんのwwwwwwwww
うちの息子の悪口言ったボケはどいつじゃぁってwwwwwwwwww
お前痩せすぎの眼鏡のくせに口調ヤクザwwwwwwwしかもテラ葬儀中、マジ自重しろwwwwwww
ちょうど入ってきた坊さんが硬直してんじゃねぇかwwwwwww坊さんも空気読めwwwwwwwwww
で焼き場
養母骨wwwwwwwwマジ骨wwwwwwwwwほんと骨wwwwwwどうしよマジ骨wwwwwwwwwwwwww
どうすんのよ俺wwwwwwwハシが震えて持てないのwwwwwwwwwwww
喉がキュッとなってんのwwwwwwww声でないのwwwwwwwwwwwwww
養母がね骨なのよ




79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/07/22(日) 19:33:26.28 ID:dhy426Zj0

>>74
> 寝てる時に戻した吐瀉物が気管に入って緩やかに窒息死

このくだりリアルだな…
俺の身内が同じ最期だった




756/82012/07/22(日) 19:30:37.95 ID:l1idHAUQ0

葬儀が終わって暫くたって
つか今日ねwwwwwwwwwwwwww
養父がね庭みてんのwwwwwwwwww
庭手入れする人いなくてマジカオスwwwwwwwwww
なんか背中がスッゲェ小さいのwwwwwwww
俺が後ろにいんのも気がつかねぇのwwwwwwwww
ボソボソなんか言ってるのwwwwww頑張ったねぇwwwwwwとかwwwwwwwww
で俺だよ俺
土下座wwwwwwww産まれて初めての土下座wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
隣で寝てたのに気がつけなくて御免なさいってガチ謝罪wwwwwwwwwwwww
おでこに畳の痕が付くくらい土下座wwwwww俺土下座にも手加減無しwwwwwwwwwww
そしたら養父が俺の首根っこ掴んで引きずり起こすのよwwwwwwwwwww
俺はお前のなんだぁってお前大声すぎwwwwww近所迷惑考えろwwwwwww
あいつはお前のなんだぁってお前二度も大声出すなwwwwwwwwww
で俺ここはエアー読んだねwwwwww空気をカラケとは読まない俺天才wwwwwwwwww
養母に対してずっと出せなかった勇気を今こそ振り絞る時だと悟ったねwwwwwwww
でも俺馬鹿wwwwwwホント馬鹿wwwwwwww恥ずかしくなっておとんとか言ってんのwwwwwwwwwww
お前そこはお父さんだろって自分で突っ込んだねwwwwwwwwwwwwwwwww




767/82012/07/22(日) 19:31:10.47 ID:l1idHAUQ0

そしたら>>1ですよwwwwwwww
なんかもう訳わかんねぇのwwwwwwwww
鼻水とか粘性のないのがボタボタ落ちんのwwwwwwwwwwww
うぉおおおおおって言って二人で泣いたねwwwwwwww
うぉおおおおおってwwwwwwお前ら気でも高めてんのかとwwwwwwwwwww
でだwwwwwwwww
あぁwwwwwwそのなんだwwwwwwあれだあれ、おとんねwwwwwwwwww
おとんがね養母にも今度言ってやってくれって言われてねwwwwwwww
おうって男前な俺は男前にグッシャグシャな顔で答えたわけなんだけどねwwwwwww
言った手前ね、もうなんつーの弱音とかね、おとんに吐けないわけねwwwwwwwww

まぁこれが最後のレスなわけでオチっつーオチも無くて釣りでもないわけなんだけど
最初はどっかのスレッドでがーーーーっと書いてスッキリしようと思ったんだけど
突然、今から俺が書くような事を書かれたらスレッドの空気が悪くなると思って自分でスレッド建てて
まぁ俺の我が儘で意味不明なレスを付けるのもあれなのでなんで今から書くような事を書いたのか
分かるように説明したわけなんだけどね





778/82012/07/22(日) 19:31:41.70 ID:l1idHAUQ0

おばさんごめんなさい
病気に気がつけなくてごめんなさい
喉を詰まらせたのに気がつけなくてごめんなさい
心配ばっかりかけさせてごめんなさい
勇気が無くてごめんなさい
おかあさんって呼びたかったです
本当に呼びたかったです
でも怖くて出来なかったんです返事が無かったらどうしようかと思うとどうしても言えませんでした
だからこっそり貴方が寝てる時にお母さんって呼びました
俺があなたが生きている間に言えた時はその時だけです後悔してますごめんなさい
お母さん大好きです、本当に大好きです
お母さんの作ってくれたジャコと鰹節のおにぎりが大好きでした
家に帰って暖かいご飯が美味しかったです、お母さんのだし巻き卵が大好きでした
お母さん大好きですお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さん
お母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さん俺のお母さん俺のお母さん
うん、だなOK俺のお母さんだ
途中から自分でも訳わかんなくなって誤字でも探そうかと思ったらすげぇ文章になってるよwwwwww俺テラ電波wwwwwww
うし!スッキリした!まさに俺の我が儘だけのスレッド
とりあえず週末に墓行って言ってくる
お前らマジで親は大事にしろよじゃぁな!




引用元:泣けるコピペとかあんのかよwwwwwwwwwwwww